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2011年11月14日 (月)

国民に説明しない野田内閣

113日から始まったG2020カ国・地域首脳会議)で、野田首相は「2010年代半ばまでに消費税率を段階的に10%までに引き上げる」との方針を表明しました。

しかし、消費税増税に関して事前に国民に信を問う事はなく、選挙を実施するとしたら「法案が通って、その後増税を実施する前に信を問う」という考えのようです。

果たしてこれは「信を問う」と言えるのかどうか。むしろ相談なしに勝手に決めて、あとからつじつま合わせをしようとしているようにしか見えません。

確かに、財政再建は重要な課題です。

今回のG20ではギリシャのデフォルト危機回避のための支援策で終始してしまいました。もしギリシャが破綻にでもなればギリシャ国債を持っている世界中の銀行が深刻な事態に陥り、世界的な金融危機が起きるかもしれないからです。さらにヨーロッパ第3位の経済規模を誇るイタリアまでもIMFの厳しい監視を受け入れる事になりました。

財政危機に陥っているギリシャやイタリアの債務残高はそれぞれギリシャがGDP157.1%、イタリアが129.0%です。

これに比べて日本の債務残高はGDP212.7%です。ギリシャやイタリアに比べてはるかに高い債務残高でも、日本がまだ破綻しないのは発行されている国債を国内の貯蓄で引き受けているためです。しかしそれにも限度があり、日本も早く財政を健全化しなければ破綻に陥るのは目に見えています。

消費税の増税というのも、税収を増やして破綻を防ぐための手段で、最終的には必要な事なのかもしれませんが、その前に徹底したムダの削減などできる事は山ほどあります。その上で、ここまでやりましたがまだ足りませんとお願いするのが筋でしょう。

国民へのメッセージがなさ過ぎます。

国内で本気で国民を説得する事を怠って、いきなりG20で国債公約してしまうというのは、あまりにも拙劣なやり方です。

野田首相は「安全運転」と言いながら舌禍事件を怖れて何も発信せず、まるでどじょうのように泥に潜って息をひそめているようです。

そのくせ、海外に出かけては消費税10%とぶち上げ、次はAPECアジア太平洋経済協力会議)でTPP参加を表明しようとしています。

どうして国内の議論を尽くさないで、こういう暴走をするのか理解できません。

思い起せば、鳩山元首相は「温暖化阻止のためにCO225%削減する」と海外で唐突に宣言しました。

菅元首相は「平成の開国」と言って、TPP参加を突然表明しました。

普天間問題も同様です。

玄葉外務大臣が、当時の鳩山首相の「県外移設発言」を誤りだったと言ったり、それを野田首相が「誤りだったと言ったのは誤りだ」と言ったり。

結局、野田首相は沖縄を一度も訪問すらしないで、沖縄の頭越しに辺野古回帰を決めようとしています。

民主党という政党はコミュニケーション能力になにか問題がある党なのかと疑ってしまいます。

「安全運転」とは何も言わず何も決めず、波風が立たないようにやり過ごす事だったようです。

その結果、もの言わぬ総理、発信なき総理に対する不信感は高まり、野田内閣の支持率は471%まで下落しました。前回の10月調査より75ポイント減です。

TPP参加問題をめぐった世論調査でも、参加した場合の影響を政府が「説明していない」との回答が782%もあり、「説明している」の171%を大きく上回っており、政府の姿勢に強い不満を感じている事を示しています。

これまでの野田首相の処世術は「何も決断しない」を基本としていたようですが、この先はそれでは通りません。

明確な決断と、それについての十分な説明がなければ、野田内閣は早々に行き詰まるでしょう。

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