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2011年10月20日 (木)

野田政権、支持率の実態

政権発足直後、日経新聞のアンケートで、「あなたは野田内閣を支持しますか」という問いに「支持する」と答えた人は67%でした。前内閣の支持率19%と比べると驚きの回復ぶりです。

しかし、その支持の内容をよく見ると、おやっ、と思うところがありました。

「支持する」と回答した人に、支持する理由は何ですかと質問すると、最も高い理由が「人柄が信頼できる」の50%だったからです。

それにひきかえ「民主党中心の内閣だから」はわずかに13%。

つまり、野田政権の人気は民主党という政党に対する支持ではなくて、「どじょう総理」の人柄という、非常に感傷的な理由による支持だったのです。

確かに野田首相が自身を「どじょう」に例えた演説の効果は大きなものがありました。分かりやすいし、人の心をとらえる何かがあったのだと思います。

広く人々に親しまれているあいだみつをさんの言葉を引用したというのもうまいやり方でした。

マスコミはこのようなキャッチーなキーワードが大好きです。

代表選の翌日からテレビも新聞も「どじょう」で持ち切りでした。

毎度おなじみの光景です。わっと飛びついてよってたかって消費し尽くし、飽きたら簡単に捨ててしまう。

「どじょう人気」もまた同じ途を辿ろうとしているようです。

民主党の代表選の時のエモーショナルな演説を聴いて、ああ、この人はこういう情緒に訴える演説が得意なんだなという感想を持ちました。

しかしその後、国会の所信表明演説では官僚の作文のような内容に終始し、短期間だけ開かれた臨時国会でも守りに徹した答弁ばかりが目立ちました。

時事通信社が実施した10月の世論調査では、野田内閣の支持率は42.2%まで下がっています。安全運転に徹して発言を控える野田佳彦首相の姿勢や、調査直前に小沢一郎民主党元代表の初公判があったことなどが支持率に影響を及ぼしたといわれますが、もともと野田内閣の支持率は野田首相個人の人柄に対してのものであり、民主党を支持しているわけではないのです。その人柄に、国民は早くも飽きてきたのかもしれません。

人の気持ちはうつろいやすいものです。

個人に対する支持率なら、状況次第でコロコロ変わります。

野田首相は10月から削減されていた国会議員の歳費を元に戻しました。またあの前首相でさえ辞退した総理大臣手当も満額受け取っています。

身を削る努力をしないで、増税の方向に進む内閣を支持する国民は少ないのではないでしょうか。

口のうまさは、ある瞬間から強い反発を招くようになります。

それは「言っていることとやっていることが違う」と気づかれた時です。

甘いささやきも実態が伴ってのことなのです。

すでに内閣発足直後の期待感は薄れ、「どじょう」への好感度も怪しくなってきました。

手遅れにならないうちに、膨らんだイメージと実態を少しでも近づける努力をしないと、あっという間に野田首相は見離されてしまうでしょう。

このままでは、風船のはじける日はそう遠くないような気がします。

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