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2011年7月

2011年7月 8日 (金)

菅直人首相は国民のストレス

菅直人首相は、76日の衆院予算委員会で、九州電力玄海原発の再稼働問題に関し「新たなルールを作って、あらためて国民が納得できる判断が出るよう指示している」と述べました。ストレステストを実施することが再稼働するかどうかの判断の前提になるということです。

「ストレステスト」などと耳慣れない言葉を使っていますが、これは要するに「負荷試験」のこと。機械に通常以上の負荷をかけて、どの程度で正常に機能しなくなるかをテストすることです。

原発の場合では、想定より強い地震や津波などに襲われた時、どこまで耐えられるかとか、今回の福島原発のように全電源を失った時、炉心への注水ができなくなった時など、厳しい条件(負荷)を与えてみて、代替電源や冷却機能がどこまで機能するかを調べるということになります。

EU(欧州連合)では、6月にストレステストを始めており、IAEA(国際原子力期間)でもテストの必要性は指摘されています。

それは結構なのですが、それならつい先日、海江田経産相が玄海町を訪れて行った再稼働承認の要請は一体なんだったのでしょう。

玄海町の町長は、その時点で容認の姿勢まで示しています。

ところが、菅首相は76日、国会で唐突に「原発の再稼働にはストレステストの実施が条件」と言い出したのです。

海江田大臣はこれにより完全にはしごを外された格好になりました。

菅首相は、海江田大臣と経産省が根回しした浜岡原発停止についても、自分が記者会見を開き発表しました。手柄は自分に、責任は他人にというわけです。

しかし、浜岡原発停止はすべての原発を停止するという確固たる決意の下に行われたものではありませんでした。その時点では他の原発については態度をあいまいにしており、経産省は停止中の原発については順次再稼働するという方向で進んでいたのです。

海江田大臣の玄海原発再稼働承認の要請も、その意味で菅直人首相の意向に沿ったもののはずでしたが、首相はまたも保身のために急転換しました。

かつては原発をエネルギー政策の中心に据え、ベトナムに原発を売り込んで得意顔をしていた首相は、今度は万一解散総選挙になった時のことを考え脱原発に衣替えしようとしているようなのです。

首相のあまりの態度に、国会で追求された海江田経産相は辞任を匂わせるような発言をしました。玄海町の町長も再稼働承認を取り消すと発表しました。

菅直人首相の周辺からは、このようにして潮が引くように人々が去っていっています。

国対委員長も幹事長も、一刻も早く首相が辞めることを願っているのに、菅氏は相変わらず首相の椅子にしがみついています。

もはや菅直人という人物は被災地だけではなく、国民全体のストレスとなっています。原発のストレステストは必要ですが、国民に対してこれ以上「菅直人というストレス」が加わるなら、日本は早晩壊れてしまうに違いありません。

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